ネバーランドで生きる君たちへ

適当なことを適当に言ってます。

グレショー第一回公演「マダムの休日」の主観でしかない感想文

THE GREATEST SHOW-NENことグレショーの初回公演「マダムの休日」の放送が終了したよ~~一か月と少しがあっという間でした。やっぱり通しで観たいなと思ったし、ローカルだけに留めておくにはもったいない番組だなと常々感じていたので、どうにかして配信してくれんかな……要望頑張ります。

 

さて、ここからは元舞台俳優オタクのしがない感想文です。感想のすべての末尾には「※個人の見解です」という注釈が入りますのであしからず。

 

昨今の舞台界隈かじった人ならわかると思うんですけどバクステっていいですよね……(元ジャンルは特典のバクステ円盤が25時間越えだった)

初回放送は全編まるまるバクステのようなものだったのでずっとテンション爆上げだったし終わった瞬間元ジャンルの友人にLINEして観て!!!って宣伝したもん。オタク、バクステ映像、好き!

 

とまどいのお芝居のターンがめちゃくちゃ好きで、佐野くんが即座に応用効かせてくるところに地力と経験と才幹が遺憾なく発揮されてて大興奮でした。

「いい机ですねえ(椅子に座りながら)」「美味しいコーヒーですねえ(水を飲みながら)」「この店何だったんですかねえ」

って真顔で切り返してくのが本当にすごくて……その後劇団の方に「はみ出したことしないように」って言われて照れたように笑ってるのみてこの子の切り替え力すごいな! と思ったし、この子は舞台が一番輝くんだろうな〜〜と改めて認識しました。

あと、その前の告白エチュードで佐野くんだけがみんなと違う角度からエチュードに乱入(参加)してきてたんですが、佐野くんの規格外の面白さってこういう他にはない視点からきてるんだろうな……

 

全体通して思ったことは、末澤さん芝居上手ぇ……でした。とにかくお芝居が上手い。映像と舞台のお芝居って結構違いますが、一番の違いは“いかに雰囲気で客に状況を感じさせるか”ではないかなあと素人ながら昔から思っています。末澤さんはそれが随一に上手すぎる。その場にないものがあるように見えるし、しかもそれが全然不自然じゃない。「状況を的確に伝える役目」として末澤がツッコミ(回し)に選ばれるのも道理だなとすごく感じました。あの中では一番場数踏んでるのもあるとは思いますが、本当に相当勉強してきたんだろうなあ。

最初のとまどいの芝居で「いや、椅子ですよ」ってツッコむとき、「いやっ」の前に“思わず漏れてしまった苦笑”を挟んできてるのみてあの一瞬で末澤さんの演技力すごいな、と思いましたね。あとやっぱり最後の目がすごくよかったなあ。目付き、表情だけで怒りと屈辱の雰囲気を醸し出してる感じが最高でした。末澤さんってプライドが高そうに見えるというか、実際プライドは高いんだとは思うんですけど(ここでいうプライドはこだわりが強いとかそっちの意味合い)、見かけよりもめちゃくちゃ高いわけでもなし、柔軟性にも富んでいるので、何者にも染まれる力がある役者なんだろうと勝手に思ってます。勝手にね。1月からのドラマが楽しみです。

 

今回正門くんは期せずして自分の殻を破るのがテーマになったんだと思うんですが、めちゃくちゃ破れてましたよね~、破れたどころか吹っ切れすぎててオリ劇ではある種の感動すら覚えました(※マモリとか身体検査とか)。

「強烈な個性がない」ことが正門くんの永年の悩みであり課題で、コンプレックスだったのかもしれないなあとぼんやり思いながら見ていました。私は担当にゲロ甘オタクなので、正門くんは全然個性がない人じゃないし、むしろちょっと風変わりなところさえある子だと思っていますが、ジャニーズの中でも強烈な個性と異彩を放っている関西ジュニアという括りの中では、確かに埋もれてしまうかもしれない才能ではあるかもなあと感じています。

常に冷静でいること、一定であり続けること、ずっと変わらないことは周囲に大きな安心感を抱かせますし、正門くんがその場にいるか、いないかで場の安定感が変わるのは間違いない、けど、その姿は彼に着目するか、本当に彼の傍にいる人じゃないと分からない。

正門くんの悩みや焦燥の本質なんかは一オタクでは分かりませんが(友達ですら難しいんだから当たりまえ)、少なくとも“目に見えて”“強烈な個性”がない自分がいざ自己アピールを求められたとき、どうしていいかとっさに行動できないというのは、結構致命的ですよね。その姿勢やそれに対する葛藤、そして打破していく姿を赤裸々にカメラの前で表して届けてくれたの、これぞバクステの醍醐味~!!!となりました。ありがとうABCテレビ

舞台終盤でぶっ壊れる正門くんはさすがに吹っ切れすぎててド深夜にテレビの前で腹抱えて笑いましたが(笑)彼本人が一番楽しんでぶっ壊れてそうだったのが印象的というか、非常によかったなと思いました。とはいえ、実は正門くんて普通にしてるだけで結構面白いので、自ら壊れられるように(?)なった彼はわりかし無敵かもしれません(自担の贔屓目)。

進行役に回ることも多いですが、お芝居では場を引っ掻き回すような役も見てみたいものです。

 

個人的に意外な一面が見えたのはリチャくん。私の中の勝手なイメージは何でも小手先器用に、場にそぐう無難な返しができるひと、だったので、案外尻込みすることもあるんだ、と思って意外性を感じたというか。正門くんが天然で面白い返しをする子だとすれば、リチャくんは対極の瞬時に計算して面白い返しを生み出すタイプ。Aぇは年下組三人が飛び道具のような即興ボケを繰り出す奇才揃いなので、エチュードがもとになってくる今回の演目だとリチャくんはこうなるんや!? っていう発見? がありました。

(余談ですが、もともと売ってるキャラとは裏腹に結構ドライで物事を俯瞰して見る冷静タイプだと感じてはいましたが長年真剣なファンではなかったのであんまり彼の本質的なところは知らない人間でした。し、今も知ってるとはいえないです。ただ、少し前に母がDASH島でのリチャくん見て「慎太郎とリチャのキャラ逆やと思ってたわ」といわれたのがなんとなく自分の中で残ってて、ある意味見る人によって見える姿が全然違う人なんだなあと最近思っています。)

いつも周りを一歩引いて見ている冷静なリチャくんが、計算外のことを突然ぶっこまれると存外テンパるのが面白くて、バクステの醍醐味(二回目)となりましたね。

年下彼氏の芝居見てからリチャくんのお芝居もっとみたいなあとずっと思っているので、エチュードでもなく当て書きでもない用意された役を演じている姿が見られたらいいな。地力があって計算が得意なリチャくんの計算されたお芝居を感じたいよ~~

 

そしてやっぱり佐野くんに戻ってきちゃうんですけど、(笑)佐野くんの台詞の説得力、分かりみしかない……佐野くんのすごいところは真剣にボケられるところなんだよなあ〜〜〜。迫真の演技が心底似合うというか、悲痛とか切実とか儚さとかそういう情に訴えかける形のお芝居がめちゃくちゃ似合う、のに、それと同じテンションでボケるから……本当にすごい……(この手法はコントのそれなのでは……?)あと純粋にあの長台詞噛まずにあの切実さを持って言えるのすごい。長台詞芝居大好きマンすぎるのであれだけで惚れてしまう〜……

 

5週目のバクステでマネさんから「できないよ。イメージがつかないよ」って言われて食い気味に「だから今から話すんでちょっとだけ時間ください」って話を遮る正門くん多分n万回ツイートされてると思うけど本当! そういうところが! 好きだよ!!!

話が戻りますが正門くん、「いざ自己アピールを求められたとき、どうしていいかとっさに行動できな」かったけど、ずっと「ギターが得意で」っていうことだけはアピールし続けてるんですよね。多分、過去今までもギターだけには随一の自負と拘りとプライドがあって、穏和で浮き沈みのない正門くんの中にある頑固さの芯の部分というか、アイドル正門良規の中にある唯一譲れないものの一つがきっとそれなんだと思ってて。その拘りが如実に現れてる場面だなあとめちゃくちゃ興奮しました。バクステ言うても番組なので、あのシーンも多少なりとも演出はされてたと思うんですけど、それでも「無理」って否定されたことに対して食ってかかる正門くんは貴重ですよ。それに対して柔らかく助け舟を出す末澤さん〜〜 Wセンタ〜〜〜最年長〜〜〜!!!! すえぴのお兄ちゃん的立ち位置の言動大好き……Aぇのバンド時の役割が見えた貴重な一瞬ですよね……

 

今回はエチュード中心の当て書きでしたが、今後どういう方向性の舞台を展開していくのか楽しみで仕方ないです。なによりバクステ前提っていうのが最高だよな〜、、、だからこそ、主軸になる演目はノーカットで演目として観たいし、ファン以外の演劇ファン層にも気軽に観られるような番組になってほしいなと思うし、ローカルの壁を悔しいと思ってしまう。もはやバクステ込みで円盤として売ってくれんか?

いつかこの番組が元になってリアルに10日くらい上演してほしい!!!めっちゃ通う久々にマチソワ通し観劇とかしたいし……ストレートの芝居が観たい……この番組を経てどんどんパワーアップしていくAぇをこれから見ていけるんだなと思うと楽しみです。第二回公演はどういう作品なのかな〜。ちらっと見えた予告だけでも楽しそうだったので来週が待ち遠しいですね!